脂肪溶解注射

脂肪溶解注射は、ホスファチジル-コリンと呼ばれる薬剤を使用した脂肪除去治療のことをいいます。このホスファチジル-コリンと呼ばれる薬剤は、もともとは高脂血症や脂肪肝などの治療薬として使用されていたものなのだそうです。このホスファチジル-コリンを脂肪を減らしたい部位の皮膚内に注射する事で皮下脂肪が減少するのだそうです。溶け出した脂肪は血中を経て尿や便として排出されるのだそうです。

皮下注射を利用した治療法は「メソセラピー」と呼ばれます。メゾセラピーはヨーロッパでは古くから行われていた治療なんだそうです。

近年になってメゾセラピーの脂肪溶解治療としての利用に注目が集まりました。脂肪溶解治療は米国やアジアなど世界的に広がりを見せています。

脂肪溶解注射は「メスを使わない脂肪吸引」という表現が用いられることが多いようです。確かに局部的に脂肪細胞を減少させるという点では脂肪溶解注射と脂肪吸引は同じですが、脂肪溶解注射と脂肪吸引術は原理や効果も全く異なるものなのです。

それぞれにメリットやデメリットがあり、どちらを選ぶかは患者のそれぞれの価値観に委ねられるでしょう。

また、脂肪溶解注射に使用されるホスファチジル-コリンは大豆レシチンの成分であるので安全だというような説明も見られる事がありますが、植物の成分だからといって必ずしも安全ということにはならないのです。

薬の安全性は量や濃度で決まるものなのです。それに対する検証があって始めて安全性が認められた事になります。美容外科が使う大げさな宣伝文句は患者に夢や希望を与えてくれますが、安易に鵜呑みにしては危険な場合もあります。

脂肪溶解注射は、薬剤を注射する事によって脂肪細胞を破壊して体内の脂肪を減少させる治療なのです。

この治療は注射した部位の周辺にしか効果はなく、全身や広範囲の脂肪減少を期待できる治療ではありません。また、一回の脂肪溶解注射で減少する脂肪の量は少なく、数回~十数回にわたって注射を行わなければ効果は実感しにくいと思われます。

脂肪溶解注射が急速に注目されつつある中、治療を行う側の知識レベルの問題も考えられるようになりました。注射という、一見簡単にも見える治療であるからこそ、安易な考えで治療に取り組んでしまう医師がいるかもしれません。もしかすると医師ではない者が取り扱っている事があるかもしれません。

やはり、専門的な知識や技術をしっかりと習得した医師の元で治療を行うようにしなくては、どんな良い治療であっても良い結果は望めないと思います。

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